このページは診断・処方変更・個別の減量指導を行うものではありません。抗うつ薬は自己判断で減らしたり中止したりせず、処方者へ相談してください。
今すぐ自分を傷つけそうな場合は119番などの緊急窓口へ。電話・SNSの相談先は厚生労働省「まもろうよ こころ」で確認できます。
療養中の体重増加は、薬だけでなく、食欲や睡眠の変化、抑うつ症状からの回復、活動量の低下、身体疾患、むくみなど複数の要因が重なることがあります。体重だけから原因や治療の成否を判断することはできません。
考えられる要因を一つに決めない
- 薬:薬剤ごとに平均的な体重変化の差はありますが、個人差があり、薬効分類だけの単純な順位では予測できません。
- 症状:うつ病では食欲低下だけでなく、食欲亢進・体重増加や過眠を伴う場合もあります。
- 食欲の回復:低下していた食欲が戻る人もいますが、体重増加だけでは回復か副作用かを区別できません。
- 生活・身体:休職等による活動量の変化、睡眠、便秘、むくみ、内科的な病気も確認が必要です。
薬との時間関係を主治医と確認する
18万人超の診療データを比較した2024年の観察研究は、8種類の第一選択抗うつ薬で平均的な体重変化に差があると報告しました。ただし無作為化試験ではなく、個人の変化を予測する研究ではありません(Annals of Internal Medicine掲載研究)。
ミルタザピンでは国内審査資料に食欲亢進、体重増加、傾眠が報告されていますが、実際の原因を一つの作用だけで説明することはできません(PMDA審査報告書)。
NICE成人うつ病ガイドラインは、急な中止を避け、処方者と段階的な減量を相談するよう勧めています。抗うつ薬以外の処方薬、市販薬、サプリも含め、お薬手帳を見せてください。
食欲が増えるうつ病もある
「非定型の特徴」では、気分の反応性に加え、食欲亢進・体重増加、過眠、鉛様麻痺、拒絶過敏性などが評価されます。定義や位置づけには研究上の議論があり、自己チェックだけでは診断できません(査読レビュー)。
成人の愛着スタイルは医学的診断ではなく、うつ病の病型や体重増加の原因を判定する検査でもありません。
診察前に記録すること
- 薬の開始・増量・変更日と、体重変化が始まった時期
- 発症前、最も減った時期、現在の体重
- 食欲、食事時刻、睡眠、便通、活動量の変化
- むくみ、息苦しさ、動悸、強い喉の渇きなどの身体症状
- 体重への苦痛が服薬中断、嘔吐、下剤使用、極端な制限につながっていないか
該当数による原因判定はできません。始まった時期と生活への影響を記録し、主治医へ渡してください。
早めに医療相談する目安
急な体重変化、原因不明のむくみ、嘔吐・下剤使用、極端な食事制限、強い口渇や多尿がある場合は医療機関へ相談してください。片脚だけの急な腫れ、強い痛み、胸痛、息苦しさがある場合は緊急の評価が必要です(NHS: oedema)。
「治療は続けたいが体重変化がつらい」「薬をやめたくなっている」と、そのまま伝えて構いません。薬の効果、副作用、身体検査、栄養相談を含めて選択肢を話し合えます。
相談先
気持ちが限界に近いときは、#いのちSOS(0120-061-338・24時間)や、よりそいホットライン(0120-279-338・24時間)を利用できます。受付状況を含む最新情報は厚生労働省の案内で確認してください。
※一般的な情報提供を目的としています。個別の診断、処方、食事・運動の計画は、病状を把握する医療者へご相談ください。