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回避型愛着スタイルとは — 「回避型愛着障害」と呼ばれる傾向の特徴・原因・治し方・接し方

── 頼ることにブレーキがかかる心の型を、診断名にせず、決めつけず、入口から出口まで一枚の地図に

回避型愛着障害とは?大人の特徴・恋愛パターン・治し方

好きな人ができても、距離が縮まるほど息が詰まる。困ったことがあっても、人に頼るくらいなら一人で抱えたほうが楽だと思ってしまう。恋人から「何を考えているかわからない」と言われる。あるいは、そういう相手と付き合っていて、急に連絡が途切れる理由を知りたい。そうして「回避型愛着障害」「回避型 特徴」と検索した人が、この記事にたどり着いていると思います。

先に結論を書きます。ネットで「回避型愛着障害」と呼ばれているものの多くは、成人の愛着研究でいう回避型の愛着スタイル、つまり「人に頼ること、深く近づくことにブレーキがかかりやすい傾向」のことで、医学の診断名ではありません。冷たい性格の証拠でも、愛情がない証拠でもありません。研究では、この傾向は「ある・ない」の二択ではなく程度の問題で、年齢や関係の経験とともに動きうることもわかっています。

この記事は、当サイトにある回避型の記事(連絡、別れ、復縁、夫婦、職場など)への入口として書いています。最初に言葉の意味をはっきりさせ、特徴、原因、割合、治し方、接し方、見分け方の順に、研究でわかっていることと、まだわかっていないことを分けて整理します。気になるところから読み、詳しい記事へ進んでください。

この記事の位置づけ。「回避型」「安定型」「不安型」「恐れ回避型」は、成人の愛着研究で使われる傾向の呼び名で、病院でつく診断名ではありません。医学でいう愛着の障害は、子どもの反応性アタッチメント症と脱抑制型対人交流症で、この記事の「回避型」とは別のものです。本文では、論文や公的機関、当サイトの集計で確かめた事実と、愛着理論をもとにした運営の考察(臨床心理士が監修)、そして個々の人に当てはまるかどうかという未確定の部分に、それぞれ印をつけています。研究の説明には、その段落の中に出典を添えています。

この記事で自分や他人を診断することはできません。恋人や家族に「あなたは回避型だから」とラベルを貼ったり、受診を無理に勧めたりする材料にもしないでください。けがをしている、命が危ないと感じるときは119番を。消えたい気持ちを誰かに聞いてほしいときはいのちの電話(0570-783-556、毎日10時から22時)や、厚生労働省「まもろうよ こころ」の窓口へ。暴力や脅し、監視を受けているときは、型を知ることより身の安全を先にして、#9110(警察相談専用電話)やDV相談ナビを頼ってください。

この記事でわかること

  • 「回避型愛着障害」と「回避型愛着スタイル」と、医学の愛着障害(反応性アタッチメント症など)の違い
  • 回避型とは何か。不安と回避の2次元モデルでの位置と、「拒絶回避型」という正式な呼び名
  • 回避型の特徴 — 考え方・恋愛・男性と女性・職場や友人関係での表れ方
  • 点数で決めない回避型チェックリストと、その使い方
  • 回避型はなぜなるのか。原因と幼少期について研究でわかっていること、わかっていないこと
  • 回避型の割合 — 研究の目安と、当サイトの診断での13.7%
  • 回避型の治し方・克服と治療 — 本人ができることと、心理療法について約束できないこと
  • 回避型の人との接し方、恐れ回避型・回避性パーソナリティ障害・ASD・回避依存症との見分け方の入口

先に結論 — 回避型は「冷たい人」ではなく、頼ることにブレーキがかかる傾向

回避型をひとことで言うと、不安になったとき、人に近づくより一人で処理するほうを選びやすい傾向です。愛着とは、怖いときや弱ったときに特定の相手に近づいて安心を取り戻す仕組みのことで、回避型の人は、この「近づく」の手前で自然にブレーキを踏みます。ブレーキの強さは人によって違い、同じ人でも相手や時期によって変わります。

3行でまとめると

  • 正体:親密さや頼ることを「自由が減る」「弱みになる」と感じやすい心の作戦。病名ではない
  • 原因:幼いころの関わりが関係しうるが、それだけでは決まらない。その後の人間関係や文化も影響する
  • 変化:型は固定ではなく、年齢や安定した関係の経験とともに動きうる

「愛情がない」わけではない

回避型の人がよく受ける誤解は、「相手に関心がない」「愛情が薄い」というものです。後で紹介する実験では、回避型の傾向が強い人も、つらい記憶を思い出すときには体の反応としてはきちんと揺れていることが示されています(Dozier & Kobak, 1992)。感じていないのではなく、感じたものを表に出さず、自分の中で片づける方法を早くから身につけてきた、と考えるほうが実態に近いと考えています(考察)。入門として短く知りたい人は回避型とは(入門編)も参考にしてください。

「回避型愛着障害」と「回避型愛着スタイル」 — 言葉を先に分ける

検索では「回避型愛着障害」という言い方がよく使われます。けれど医学の世界に、大人の「回避型愛着障害」という診断名はありません。ここを最初に分けておかないと、この先の話がすべて誤解につながるので、層に分けて整理します。

言葉何を指すか誰が判断するかこの記事での扱い
反応性アタッチメント症・脱抑制型対人交流症養育が極端に不足した環境を背景に、子どもに見られる医学の診断医師(発達歴・養育環境を含めた評価)この記事の主題ではない
回避型の愛着スタイル大人の親しい関係で、頼ること・近づくことを避けやすい傾向。程度の問題研究では質問紙や面接で測るこの記事の主題
「回避型愛着障害」(検索の言い方)多くは回避型の愛着スタイルを指す通称—(診断名ではない)回避型の愛着スタイルとして扱う
回避性パーソナリティ障害批判や拒絶への強いおそれから、人との関わりを広く避ける状態を専門家が評価する診断医師違いは入口だけ(後の節)

医学の愛着障害は、子どもの診断

英国国立医療技術評価機構(NICE)の子どもの愛着に関するガイドライン(NICE NG26)は、反応性アタッチメント障害と脱抑制型対人交流障害を、施設養育や養育者の頻繁な交代、虐待やネグレクトといった状況にある子どもについて扱い、発達歴や今の養育環境、ほかの心身の状態を含めた包括的な評価を求めています。日本語版 DSM-5-TR(医学書院, 2023)では、それぞれ「反応性アタッチメント症」「脱抑制型対人交流症」とされています。どちらも、大人の恋愛での距離の取り方を説明するための言葉ではありません。

当サイトが「回避型愛着障害」という言葉を使う理由

それでもこのページが「回避型愛着障害」という言い方にふれるのは、その言葉で検索して、自分や大切な人のことで悩んでいる人がたくさんいるからです。その人たちに正確な情報を届けるために、言葉は受け止めたうえで、中身は傾向の話として説明します。愛着障害と愛着スタイルの違いを基礎から知りたい人は愛着障害と成人の愛着スタイルの違いへ。

回避型愛着スタイルとは — 2次元モデルでの位置

成人の愛着研究では、人の愛着を「見捨てられ不安」と「親密さの回避」という2本の物差しで表すのが主流です。ブレナン、クラーク、シェイバーの3人は、当時あった大人の愛着の尺度を集めて整理し、どれもこの2つの軸にまとまることを示しました(Brennan, Clark & Shaver, 1998, Attachment Theory and Close Relationships, Guilford Press 所収)。回避型は、回避の物差しが高く、不安の物差しが低い位置にいる人を指します。

正式には「拒絶回避型」

この位置を最初に名づけたのは、カナダの心理学者バーソロミューとホロウィッツです。二人は「自分をどう見ているか」と「他人をどう見ているか」を組み合わせて大人の愛着を4つに分け、自分は肯定的に見ているのに、他人を頼れる存在とは見ていない型を拒絶回避型(dismissing)と呼びました(Bartholomew & Horowitz, 1991, JPSP(米国の社会心理学誌) 61巻)。当サイトの「回避型」は、この拒絶回避型のことです。細かな違いは拒絶回避型とは、4つの分類の成り立ちは愛着スタイルの4分類で詳しく書いています。

型見捨てられ不安親密さの回避ひとことで言うと詳しい記事
安定型低い低い頼れるし、離れても平気安定型の特徴
不安型高い低い近づいて確かめたい不安型愛着スタイル
回避型低い高い一人で片づけたいこのページ
恐れ回避型高い高い近づきたいのに怖い恐れ回避型愛着スタイル

「型」より「程度」で考える

フレイリーらは大きな2つのサンプルで、大人の愛着がはっきり分かれた「型」として存在するのか、なだらかに続く「量」として存在するのかを統計で調べ、量として考えるほうがよく当てはまると報告しました(Fraley, Hudson, Heffernan & Segal, 2015, JPSP 109巻)。つまり「回避型の人」と「そうでない人」がくっきり分かれているのではなく、回避の物差しのどこにいるかの違いです。境目の近くにいる人が、診断のたびに結果が変わったり、安定型と回避型の両方の説明にうなずいたりするのは自然なことです。

古い本の「回避型」には恐れ回避型も混ざっている

1987年のハザンとシェイバーの3分類(安定・不安・回避)での「回避型」は、のちの拒絶回避型と恐れ回避型の両方を含んでいます(Hazan & Shaver, 1987, JPSP 52巻)。古い本や記事の「回避型」は、いまの言葉でいう恐れ回避型の人の話が混ざっていることがあるので、読むときに注意してください。

回避型の心の中 — 「不活性化」という作戦

回避型の特徴を理解する鍵は、研究者が不活性化(deactivation)と呼ぶ心の作戦です。不安や寂しさ、誰かに頼りたい気持ちといった愛着のスイッチが入りそうになると、そのスイッチを意識の外へ押しやり、平気な状態を保とうとする働きのことです。

体は揺れている — 皮膚の電気反応の実験

ドジャーとコバックは、大学生に親との分離や拒絶の体験を思い出して語ってもらいながら、手のひらの皮膚の電気反応を測りました。愛着の話題から注意をそらす語り方をする人たちは、そうした質問のときに皮膚の反応が大きく上がっていました(Dozier & Kobak, 1992, Child Development 63巻)。口では「別に何とも」と言っていても、体の中では緊張が起きていたということです。

抑えるのは上手 — 思考の抑制の実験

フレイリーとシェイバーは、別れの場面を考えてもらう実験で、回避の傾向が強い人は、考えや気持ちを抑えるよう指示されたときに、それを効果的に抑えられることを示しました(Fraley & Shaver, 1997, JPSP 73巻。要旨はFraley の解説ページで確認)。回避型の「平気そう」は演技ではなく、長年かけて身につけた、実際によく効く技術でもあります。その分、自分がどれほど疲れているかに本人が気づきにくいことがあります(考察)。

相手が近づく 自由が減る感じ 距離を取る 一時的に楽になる 相手が不安で追う 止めどころは 「距離の予告」 離れる前に一言残すと輪が弱まる
回避型の不活性化と、相手の不安が組み合わさって回る輪(不活性化の考え方と Fraley & Shaver, 1997/Dozier & Kobak, 1992 をもとに当サイトが作成した模式図)。どこか一か所で「いつ戻るか」を言葉にすると、輪は弱まりやすいと考えています(考察)。

ループは二人で回している

この輪は、回避型の人だけで回っているわけではありません。距離を取られた側が不安になって追うと、回避型の人はさらに「自由が減る」と感じ、もっと離れます。不安型と回避型の組み合わせでこの輪が強く回りやすいことは、不安型と回避型の相性や「追う人」と「逃げる人」のデータで扱っています。

回避型の特徴 — 考え方・感じ方・ふるまいの一覧

「回避型 特徴」「回避型愛着障害 特徴」を、頭の中(考え方)、胸の中(感じ方)、外から見える行動(ふるまい)に分けて並べます。どれも「こういう傾向が出やすい」という話で、全部が当てはまる人はいません。

層出やすい特徴本人の中での理屈(推定)誤解されやすい見え方
考え方「人に頼るより自分でやるほうが確実」頼ると借りができ、自由が減る協調性がない
考え方相手の感情より、事実と解決策に目が向く気持ちの話は終わりが見えず落ち着かない冷たい・共感がない
感じ方近づかれると息苦しさや窮屈さが先に来る近さは「管理される」感覚と結びつきやすい好きではないのだ
感じ方自分の寂しさや弱さに気づくのが遅い不活性化で気持ちが意識にのぼりにくい平気な人
ふるまい関係が深まる節目で連絡が減る・予定を入れる一人の時間で気持ちを整えたいフェードアウトされた
ふるまいけんかになると黙る・その場を離れる感情が高ぶると処理が追いつかない話し合いから逃げる
ふるまい弱っているときほど「大丈夫」と言う弱みを見せると価値が下がる気がする頼ってもらえない

「一人が好き」と回避型は同じではない

一人の時間が好きなこと自体は、回避型の証拠ではありません。内向的な人も、一人で充電する時間を必要とします。違いが出るのは、大切な人が近づいてきたときに、うれしさより警戒が先に立つかどうかです。性格の内向と愛着の回避の違いは内向型と回避型愛着の違いで整理しています。

感情がわからない感じとの関係

回避型の人の中には、「自分が何を感じているのかよくわからない」と話す人もいます。気持ちを言葉にすることが苦手な状態と回避の重なりについては回避型の感情回避、弱みを見せられない心理は回避型が弱みを見せられない理由で書いています。

回避型の恋愛の特徴 — 近づくほどブレーキが強くなる

回避型の特徴がもっともはっきり出るのは恋愛です。恋愛は、愛着の仕組みが大人になってもっとも強く動く場だからです(Hazan & Shaver, 1987)。

不安な場面で「頼らない・支えにくい」

シンプソンらは、83組の恋人を対象に、女性が「不安を感じさせる課題」を待つ5分間を、本人たちに知らせずに録画しました。回避の傾向が強い女性ほど、不安が高まるにつれて恋人に支えを求めにくく、回避の傾向が強い男性ほど、恋人の不安が高まるにつれて支えを差し出しにくいという結果でした(Simpson, Rholes & Nelligan, 1992, JPSP 62巻)。回避型の人は、まさに支えが必要な場面で距離が開きやすいということです。

関係の満足やつながりの感覚に影響しやすい

リーとチャンは、73の研究・118サンプル・2万1,602人をまとめたメタ分析で、不安も回避も関係の質を下げる方向に関係していること、そして回避は不安よりも、関係の満足、つながりの感覚、支え合いと強く負の関係にあることを報告しました(Li & Chan, 2012, European Journal of Social Psychology 42巻)。一方、不安のほうは、けんかの多さと強く関係していました。回避型のカップルは「けんかが多い」より「静かに遠くなる」形でつまずきやすい、と読むことができます(考察)。

恋愛の場面回避型に出やすいことその裏にありうるもの(推定)詳しい記事
連絡既読のまま返さない・返信が短い即答を求められる圧から一度離れたい連絡が来ない理由・回避型のLINE
好意の出し方好きな人ほど素っ気なくなる好意が見えると逃げ場がなくなる感じ好き避け・本気のサイン
関係が深まる節目付き合う・同棲・結婚の話で急に距離を取る約束が「自由の終わり」に見える冷却期間・回避型との結婚
けんか黙る・帰る・話をまとめたがる感情が高ぶると処理しきれない愛着スタイル別のけんか
別れ別れ際は淡々としている気持ちを後から処理することがある別れた後の心理

「本気ではない」と決めつけない

回避型の人の素っ気なさは、関心のなさと区別がつきにくいものです。ただし、素っ気なさが回避の表れなのか、単に関係を続ける気がないのかは、外からは決められません(未確定)。相手の本音をタイプから推し量るより、はっきり言葉にされた意思を基準にするほうが、あなた自身を守ります。恋愛全体の流れは回避型の恋愛パターンにまとめています。

回避型 男性の特徴 — 研究で見える男女差

「回避型 男性 特徴」「回避型愛着障害 男性 特徴」はとくに検索が多いテーマです。まず、研究で確かめられている数字から見ます。

平均すると、男性のほうが回避がやや高い

デル・ジウディチェは、100の研究・113サンプル・6万6,132人をまとめたメタ分析で、男性は女性より回避が高く、不安が低い傾向があることを報告しました。ただし差の大きさは研究によってばらつき、大学生のサンプルより地域の一般のサンプルで大きく、ウェブ調査では小さいものでした(Del Giudice, 2011, Personality and Social Psychology Bulletin 37巻)。また、13歳から72歳までの628人を長く追った研究でも、男性はどの年齢でも女性より回避が高い傾向でした(Chopik, Edelstein & Grimm, 2019, JPSP 116巻。要旨で確認)。

「男だから回避型」ではない

これは平均の話で、男女の分布は大きく重なっています。回避の高い女性も、回避の低い男性もたくさんいます。男性に回避がやや高い理由ははっきりしていませんが、「男は泣くな」「弱音を吐くな」といった育てられ方や社会の期待が一因として考えられます(考察・未確定)。

場面回避型の男性に語られやすいこと回避型の女性に語られやすいこと共通する芯
好意の表し方言葉より行動(送り迎え・修理・段取り)で示す甘えるより、頼られる役を選ぶ気持ちを口にするのが苦手
弱ったとき体調不良や仕事の失敗を隠す「大丈夫」と笑って一人で処理する弱みを見せると価値が下がる感覚
関係の節目結婚や将来の話を先送りする恋人より仕事や友人との予定を優先して見える約束が自由の制限に見える
周囲の評価「一匹狼」「クール」「さっぱりしている」「強い」頼らない姿が評価されてきた

表の男女の違いは、当サイトの読者の相談や記事で語られやすい傾向を運営がまとめたもので、研究で確かめられた男女差ではありません(考察)。男性の回避型の姿は回避型男性の恋愛や回避型男性の特徴で詳しく扱っています。

回避型 女性の特徴 — 「強くて優しい」の裏側

回避型の女性は、周りから「しっかりしている」「さっぱりしている」と見られやすく、本人も困っていることに気づかれにくい傾向があります(考察)。

頼られる役なら安心できる

回避型の女性の中には、人の相談に乗ったり世話を焼いたりするのは得意なのに、自分が頼る側に回ると急に居心地が悪くなる人がいます。与える側にいる限り、自分の弱さを見せずに関係を保てるからです。これは回避の作戦の一つの形と考えられます(考察)。

「女性なのに冷たい」という二重の誤解

女性は情緒的なやりとりを求めるもの、という思い込みがあると、回避型の女性は「女性らしくない」「冷たい」と二重に誤解されがちです。本人が気持ちを表すのが苦手なだけで、関係を大切に思っていないわけではありません。回避型の女性の恋愛は回避型女性の恋愛、別れの後の心理は回避型の彼女と別れた後で扱っています。

職場・友人・家族での回避型

愛着の型は恋愛だけでなく、仕事や友人関係の向き合い方にも表れると考えられています。ハザンとシェイバーは、大人の愛着の型と仕事への向き合い方の間に、子どもの愛着と探索行動の関係に似たつながりがあることを2つの質問紙調査で報告しました(Hazan & Shaver, 1990, JPSP 59巻)。

職場 — 一人で完結させる力と、抱え込みの危うさ

回避型の人は、任された仕事を一人でやり切る力が高いことが多く、それが評価にもつながります。一方で、行き詰まっても相談しない、チームでの感情的なやりとりに疲れる、体調不良を我慢して受診が遅れる、といった形で困りごとが出ることがあります(考察)。詳しくは回避型と職場の人間関係、回避型の仕事・キャリア、体調不良を我慢してしまうときへ。

友人 — 広く浅く、深い話は避けがち

友人とは楽しく過ごせても、悩みを打ち明ける関係になるのが苦手な人がいます。連絡が途切れても気にならず、気づけば疎遠になっていることもあります。回避型の友人関係で扱っています。

家族 — 「仲は悪くないのに遠い」

家族と大きな対立はなくても、気持ちの話をしない、帰省が負担、という形で距離が出ることがあります。自分が親になったとき、子どもの甘えにどう応えればいいかわからず戸惑う人もいます。回避型の家族関係、回避型の親が読む子育てガイド、夫婦の悩みは回避型の夫婦関係へ。

回避型チェックリスト — 点数で決めない振り返り

「回避型 チェック」「回避型愛着障害 チェック」で探している人のために、振り返りの問いを並べます。ただし、これは当てはまる数で型を決めるテストではありません。一つひとつの問いについて、「いつ・誰との関係で・どのくらい困っているか」を整理するための道具として使ってください。

問い「はい」のときに考えたいこと回避以外に考えられる理由
① 恋人に「毎日会いたい」と言われると、うれしさより窮屈さが先に来る?どのくらいの頻度なら心地よいか仕事の忙しさ、体力、一人の時間が必要な気質
② つらいことがあっても、誰にも話さずに片づけることが多い?話せない理由は「迷惑」か「弱み」か話せる相手がいない環境、職場の文化
③ 相手が泣いたり怒ったりすると、どうしていいかわからず固まる?そのとき体に何が起きているか感覚の過敏さ、過去の怖い経験
④ 関係が深まる節目(交際・同棲・結婚)で逃げたくなる?何が失われると感じるのか経済的な不安、過去の離婚や別れの経験
⑤ 「何を考えているかわからない」と言われたことがある?伝えていないのか、自分でもわからないのか表情や言葉に出にくい特性
⑥ 体調が悪くても、誰かに「来てほしい」と言えない?頼んだら何が起きると思うか一人暮らしの習慣、相手への遠慮
⑦ 別れた後、しばらくしてから気持ちが追いついてくる?その間どうやって気持ちを抑えているか忙しさで後回しになっていただけ

チェックの正しい使い方

「はい」がいくつあれば回避型、という線はありません。はいが多くても生活に困っていなければ、それはあなたの持ち味の一部かもしれません。逆に一つだけでも、それで大切な関係が何度も壊れているなら、取り組む価値があります。数より、困りごとの大きさを見てください。より体系的に傾向を知りたいときは、愛着MBTI診断や愛着スタイルのセルフチェックで、不安と回避の両方の軸を確かめられます。結果の読み方は診断結果の見方へ。

恋人や家族を「チェック」したいとき

相手が回避型かどうか気になる人も多いと思います。ただ、相手がどの型かは、外から見た印象で推し量るしかなく、言い切ることはできません(未確定)。ラベルを探すより、「どんな場面で距離を取るか」「どんな伝え方なら戻ってきやすいか」を観察するほうが役に立ちます。相手を見るときの注意は彼氏は回避型?見極めのチェックや彼氏が「愛着障害かも」と感じたらにまとめています。「愛着障害かも」という悩み全体の振り返りは愛着障害チェックへ。

回避型はなぜなる? 原因について研究でわかっていること

「回避型 なぜなる」「回避型 原因」への答えは、一つには決まらないです。幼いころの養育者との関わりは大きな要素の一つですが、研究の数字で見ると、それだけで説明できるのは一部にとどまります。

養育者の敏感さとの結びつきは「中程度」

デ・ウォルフとファン・アイゼンドールンは66の研究をまとめ、親が子どものサインに気づいて適切に応える「敏感さ」と、乳児の愛着の安定との結びつきを、一般家庭の研究で r = .24 と報告しました。著者たちは、敏感さは重要だが唯一の条件ではないと結論づけています(De Wolff & van IJzendoorn, 1997, Child Development 68巻)。親の愛着と子の愛着の結びつきも、95サンプル・4,819組をまとめた研究で r = .31 と中くらいでした(Verhage et al., 2016, Psychological Bulletin 142巻)。

大人の愛着には、友人関係も関わる

生まれてから18歳まで子どもを追った米国の大規模研究のデータを分析したフレイリーらは、大人の愛着の違いが、養育の質だけでなく、育っていく社会的な力や親しい友人との関係の質にもさかのぼれることを報告しました。乳幼児期の気質は、大人の愛着とほとんど関係していませんでした(Fraley, Roisman, Booth-LaForce, Owen & Holland, 2013, JPSP 104巻)。

原因を「親だけ」にしない理由

原因を親だけに求めると、親を責めるか自分を責めるかの二択になり、変えられる部分が見えにくくなります。当サイトでは、原因を「幼少期の関わり」「その後の人間関係」「喪失や環境の変化」「文化や性別の期待」の重なりとして考えています。この整理は愛着スタイルの原因 — 幼少期・家庭環境・親以外で詳しく書いています。

回避型の幼少期 — よく語られる環境と、決めつけない読み方

「回避型 幼少期」でよく語られるのは、気持ちを出したときに受け止めてもらいにくかった環境です。エインズワースらの観察では、再会の場面で母親を避けるようにふるまう乳児(A型)の母親に、赤ちゃんが体を寄せることを拒むような応じ方が多いことが報告されました(Ainsworth, Blehar, Waters & Wall, 1978, Patterns of Attachment, Erlbaum)。

暮らしは満ち足りていたのに、回避型になることも

「衣食住には困らなかった」「親はまじめに働いていた」と振り返る回避型の人は少なくありません。そうした人の話でくり返し出てくるのは、生活の面倒は見てもらえても、心細さや悔しさを打ち明けたときの受け皿がなかった、という記憶です。涙を見せると話題を変えられる、落ち込んでいると「気にしすぎ」と片づけられる。そうした日々から、心の揺れは自分の内側で静めるのがいちばん無難だ、という作戦が育っていったと考えることができます(考察)。

よく聞かれる家の様子子どもが学びやすいこと(推定)大人になってからの表れ
食卓で一日の出来事は話しても、気持ちの話は出ない感情は家の外に持ち出さないもの恋人に「どう思ってるの」と聞かれて言葉に詰まる
困りごとを相談すると「自分で考えなさい」助けを求めるのは甘え行き詰まっても誰にも言わずに抱え続ける
くっつこうとすると「暑い」「あとで」と離される近寄ると迷惑がられる距離が縮まると落ち着かなくなる
テストや試合の結果だけが家の話題になる役に立つときだけ居場所がある不調やミスを人に知られるのを極端に嫌う

過去を振り返るときの注意

この表は、よく語られる形を並べたもので、あなたの家庭がこうだったと決めるものではありません。記憶はあとから書き換わることもありますし、同じ家で育ったきょうだいが違う型になることも珍しくありません。振り返りでつらくなったら、途中でやめてかまいません。母親との関係については母親との関係と成人愛着、親から子への伝わり方は愛着と親子関係、心の傷と回避の関係は回避型と「愛着の傷」で扱っています。

親以外の要因 — 文化・その後の恋愛・喪失

回避の傾向を動かすのは、幼少期だけではありません(考察。根拠は前の節の研究)。

思春期以降の恋愛や友人関係

初めての恋愛で強く傷ついた、信頼していた友人に裏切られた。そうした体験のあとで「もう深入りしない」と決めた人もいます。前の節で紹介したように、親しい友人との関係の質も大人の愛着につながっていました(Fraley et al., 2013)。

「強くあれ」という文化の後押し

学校や職場、社会全体で「人に頼らない強さ」がほめられる文化があると、回避の作戦はますます強化されます。回避型の人が仕事で評価されやすいことも、この作戦を手放しにくくしている一因と考えられます(考察)。

喪失や大きな環境の変化

大切な人との死別、転居、家庭の事情の変化も、人との距離の取り方に影響しうると考えられています。トラウマと愛着の違いについては愛着とトラウマは同じではないで整理しています。

回避型の割合 — 研究の目安と当サイトの13.7%

「回避型 割合」は、どの測り方で、誰を対象に数えたかで大きく変わります。確かめた代表的な数字を並べます。

研究・データ対象と方法回避系の割合注意点
van IJzendoorn & Kroonenberg(1988, Child Development, 59)8か国・1,990人の乳児の観察A 回避型 21%乳児の分類。大人とは測り方が違う
Hazan & Shaver(1987)新聞の質問票に答えた620人(3分類から1つ選ぶ)回避型 25%恐れ回避型も含む「回避型」
Mickelson, Kessler & Shaver(1997, JPSP, 73(5))米国の成人の全国代表サンプル(3分類)回避型 25%同上
Bakermans-Kranenburg & van IJzendoorn(2009, Attachment & Human Development, 11)北米の非臨床の母親の面接(AAI)愛着軽視型 23%面接での語り方の分類
当サイトの愛着MBTI診断48,423人(2026年9月27日時点)回避型 13.7%(6,639人)拒絶回避型だけの数。恐れ回避型は別に40.7%
乳児8か国 21% 新聞の620人 25% 全米の成人 25% 面接の母親 23% 当サイト 13.7% 測り方が違うので高低は単純に比べられない
回避系の割合の比較。上から van IJzendoorn & Kroonenberg(1988)の乳児A型、Hazan & Shaver(1987)、Mickelson, Kessler & Shaver(1997)、Bakermans-Kranenburg & van IJzendoorn(2009)の愛着軽視型、当サイトの愛着MBTI診断 n=48,423 の回避型(2026年9月27日時点)。3分類の「回避型」には恐れ回避型も含まれます。

当サイトで回避型が少なく見える理由(考察)

当サイトの回避型13.7%は、研究の目安より低く見えます。第一に、研究の3分類の「回避型」には恐れ回避型の人も入っていますが、当サイトでは恐れ回避型(40.7%)を別に数えています。第二に、当サイトには恋愛の不安に悩んで検索してくる人が多く、不安の軸が高い人が集まりやすいと考えられます。第三に、回避の傾向が強い人ほど、そもそも愛着の診断を自分から受けにくいかもしれません(未確定)。割合の詳しい読み方は愛着スタイルの割合、データそのものは愛着×性格の実測データで公開しています。

回避型は治る? 型は変わりうる

光の差す廊下。部屋と部屋の間の、まだどちらにも入っていない場所
閉じこもるのでも、飛び込むのでもない。廊下に立つ時間も、変わっていく途中です。

「回避型 治し方」と検索する前に、知っておきたい事実があります。愛着の型は、ある程度は続くものの、変わる余地も大きいということです。回避型は病気ではないので「治る・治らない」という言い方は本来合いませんが、困りごとが減る方向に動くことは十分にありえます。

20年追った研究 — 大きな出来事で型は動く

ウォーターズらは、1歳で観察を受けた人を20年後に面接し、安定・不安定という大きな区分で72%が同じだったこと、一方で親の離婚や死別などの出来事があった家庭では区分が変わる人が多かったことを報告しました(Waters, Merrick, Treboux, Crowell & Albersheim, 2000, Child Development 71巻)。

回避は年齢とともに下がる傾向

前に紹介した13歳から72歳までの追跡研究では、回避は人生を通じてゆるやかに下がっていく傾向があり、また恋人やパートナーがいることは、大人になってからの不安と回避の低さと関係していました(Chopik et al., 2019)。平均の話ですが、「一生このまま」と決まっているわけではないことを示す数字です。年齢による変化は年齢別の愛着スタイルの変化でも扱っています。

変わった人に共通すること

子ども時代につらい経験がありながら、大人になって安定した愛着を身につけた人たちは「獲得された安定型(earned security)」と呼ばれます。背景としてよく挙げられるのは、支えてくれる大人の存在、安定したパートナーとの長い関係、心理療法などで過去を言葉にした経験です(Roisman, Padrón, Sroufe & Egeland, 2002, Child Development 73巻)。道のりは愛着スタイルの変え方と愛着スタイル改善のロードマップにまとめています。

回避型の治し方・克服 — 本人ができる6つのステップ

ここからは、自分の回避の傾向で困っている本人向けの話です。目標は、回避をゼロにすることではなく、近づきたいときに近づける選択肢を一本増やすことです。一人の時間を大切にすることは、変わらずあなたの権利です。

01

ブレーキがかかる瞬間に気づく

どんな場面で「面倒だ」「逃げたい」と感じるかを書き出します。LINEの通知、将来の話、相手の涙。回避の作戦は自動で動くので、まず「いま動いた」と気づけることが出発点です。

02

体の反応に名前をつける

肩のこわばり、胸の圧迫感、早く話を終わらせたい焦り。体の感覚を「いま窮屈に感じている」と言葉にすると、自動の反応と自分の選択の間にすきまができます。

03

離れる前に一言残す

一人になりたいときは、黙って消えるのではなく「少し一人で考えたい。明日の夜に連絡する」と、戻る時刻を添えて伝えます。これだけで相手の不安は大きく下がり、先ほどの輪が弱まります。

04

小さく頼る練習をする

大きな相談ではなく、「この店どう思う?」「駅まで一緒に来てくれる?」といった小さな頼みごとから始めます。頼っても自由が奪われない経験を積み重ねることが、ブレーキをゆるめます。

05

気持ちを一語だけ伝える

「うれしい」「助かった」「寂しかった」。長い説明はいりません。一語でも気持ちを外に出すことが、不活性化の癖をゆるめる練習になります。感情表現の練習も参考に。

06

戻れた自分を認める

また距離を取ってしまっても、戻ってこられたらそれで十分です。回避の傾向がある人は自分に厳しいことも多いので、回避型のセルフ・コンパッションを支えにしてください。

克服を助けてくれる記事

回復の全体像は回避型の回復、親密さへの怖さに取り組む方法は回避型の親密さ恐怖の克服、信頼関係の作り方は回避型が信頼関係を築く方法、伝え方は回避型のコミュニケーション改善にまとめています。

「変わらなければ」と思いすぎない

回避型の人が自分を変えようとするとき、「完璧に変わらなければ」とまた一人で抱え込むことがあります。変化はゆっくりでかまいません。一人で頑張りすぎていると感じたら、次の節の相談先も思い出してください。

回避型の治療 — 心理療法でわかっていること・約束できないこと

「回避型 治療」と検索する人に、先に正直に伝えたいことがあります。回避型は診断名ではないので、「回避型を治す」ための決まった治療はありません。医療機関で扱うのは、抑うつ、不安、不眠など、いまの症状や生活の困りごとです。

心理療法と愛着の変化 — 回避については結果がはっきりしない

テイラーらは、心理療法の前後で大人の愛着がどう変わるかを調べた研究を系統的にまとめ、治療のあとに愛着の安定は高まり、愛着不安は下がる傾向がある一方で、愛着の回避については結果がはっきりしないと報告しました(Taylor, Rietzschel, Danquah & Berry, 2015, Psychotherapy Research 25巻)。心理療法には意味がありうるものの、「受ければ回避型でなくなる」と約束できる段階ではありません。

回避と心の不調の関係

チャンらは224の研究・7万9,722人をまとめたメタ分析で、愛着の不安と回避がともに、抑うつや不安、孤独感などと正の関係にあり、生活満足感や自尊感情と負の関係にあることを報告しました(Zhang, Li, Xie, Chen, Xu & Hudson, 2022, JPSP 123巻。論文PDF)。ただし集団の相関で、一人ひとりの不調の原因を回避で説明できるわけではありません。

いまの状態向いている相談先伝えるとよいこと
眠れない・食べられない・落ち込みが2週間以上心療内科・精神科・かかりつけ医型の名前ではなく、症状と生活への影響
人との距離の取り方を整理したい公認心理師・臨床心理士などの心理職困っている場面と、どうなりたいか
パートナーとのすれ違いを二人で話したいカップルカウンセリング(暴力がない場合)二人とも望んでいるか
どこに行けばいいかわからない精神保健福祉センター・保健所地域の相談先の紹介を頼む

相談先を選ぶときの注意

「回避型を必ず治す」「数回で愛着障害が消える」と結果を約束するサービスや、最初から高額な回数券を勧めるサービスは避けたほうが安全です。資格と名前が明記された専門家を目安にしてください。治療との違いは親密さを避けて困るときの相談先、選び方は「愛着障害かも」と悩んだときの相談先、二人で受ける場合はカップルセラピーを検討するときへ。

回避型の人との接し方 — 恋人・パートナーの立場から

並木道を歩く人の後ろ姿。自分のペースで歩ける道
相手のペースに合わせることと、自分の歩幅を守ることは、両立できます。

ここからは、恋人やパートナー、家族に回避型の傾向があると感じている人向けの話です。相手を変えることはできませんが、輪が回りにくい接し方と、自分が消耗しすぎないための線は選べます。

場面輪を強めやすい対応輪を弱めやすい対応
連絡が途切れた何通も送る・理由を問い詰める返事のいらない一通を送り、待つ期限を自分で決める
一人の時間を求められた「冷めたの?」と確かめる「いつ頃また話せそう?」と戻る時期だけ聞く
けんかで黙られたその場で結論を迫る「今日はここまでにして、週末にまた話そう」と区切る
将来の話を避けられた期限つきで決断を迫る話す日を予告し、選択肢をいくつか示す
気持ちを言ってくれない「好きって言って」と求め続ける行動で示された好意に気づき、言葉にして返す

効きやすいのは「予告」「選択肢」「一人の時間の保証」

回避型の人は、先が見えない近さに窮屈さを感じやすいので、いつ・どのくらい・何をするかを先に示すと、安心して近づきやすくなります(考察)。場面ごとの具体策は回避傾向の人との接し方・付き合い方、けんかの収め方は愛着スタイル別のけんか、連絡の頻度は回避型との連絡頻度にまとめています。

疲れたら、あなたの側の限界を優先していい

相手に合わせ続けて、眠れない、仕事が手につかない、自分を責め続けている。そうなったら、関係の続け方より自分の回復を先にしてください。相手の傾向を理解することは、無制限に我慢する理由にはなりません。回避型の彼氏に疲れたときで、続けるか降りるかを決める前の整理を書いています。自分の不安の側の手当ては見捨てられ不安とはへ。

回避型との別れ・復縁 — 予言しないための整理

回避型の記事の中でも、別れと復縁のテーマはとくに多く読まれています。ここでは、どの記事を読むときにも共通する前提を置きます。

「必ず戻ってくる」を裏づける研究はない

回避型の人が別れのあと「何か月後に後悔する」「距離を置けば追ってくる」といった決まった展開を裏づける研究は、確認できた範囲ではありません(未確定)。別れのあとに気持ちが遅れて追いついてくる人もいれば、そうでない人もいます。相手のタイプから結末を予言するより、相手がはっきり伝えた意思と、あなたの生活と安全を基準にしてください。

テーマ別の記事

別れた後の心理は回避型の別れた後の心理、全体の流れは回避型と別れた後の完全ガイド、戻ってくる可能性は回避型が戻ってくる確率と条件、復縁は回避型との復縁、未読のまま動かないときは回避型の未読無視で扱っています。

回避型の見分け方① 恐れ回避型との違い

「回避型 見分け方」でいちばん多い迷いは、回避型と恐れ回避型の区別です。どちらも距離を取るので外からは似て見えますが、一人でいるときの感じ方が違います。

比べる点回避型(拒絶回避型)恐れ回避型
見捨てられ不安低い高い
一人の時間本当に落ち着くほっとするが、同時に寂しい
距離を取る理由自由を守りたい傷つく前に離れたい
相手が離れていったとき比較的淡々としている強く揺れて、追いかけたくなることもある
自分の見方自分は大丈夫と感じやすい自分に価値がないと感じやすい

1問で見分けるなら

「大切な人と連絡が取れない一晩、あなたは平気で眠れますか」。平気なら回避型寄り、眠れないほど気になるのに自分からは連絡しないなら恐れ回避型寄りです(当サイトの整理。あくまで目安)。詳しくは回避型と恐れ回避型はどう違う?と恐れ回避型愛着スタイル、近づいたり離れたりが激しい場合は接近回避型も参考にしてください。

回避型の見分け方② 回避性パーソナリティ障害・ASDとの違い(入口)

回避型と名前や見え方が似ている医学の概念が二つあります。ここでは入口だけを置き、詳しい整理はそれぞれの記事に譲ります。診断は医師が行うもので、この記事の比較で判断することはできません。

回避性パーソナリティ障害とは別の概念

回避性パーソナリティ障害(DSM-5-TR の日本語版では回避性パーソナリティ症)は、批判や拒絶への強いおそれから、人との関わりを広く避ける状態を、生活全体と経過を見て専門家が評価する診断です。恋人との距離の取り方だけで当てはまるものではありません。回避型の人の多くは「人から悪く思われるのが怖い」より「近づかれると自由が減る」と感じる点でも違いがあると考えられます(当サイトの整理)。回避性パーソナリティ障害と回避型愛着の違い、パーソナリティ障害全般との違いは愛着スタイルとパーソナリティ障害の違いへ。

ASD(自閉スペクトラム症)とも別の話

気持ちを言葉にしにくい、一人の時間が必要、という点で、回避型とASDの特性は似て見えることがあります。ASDは生まれつきの発達の特性で、愛着の型とは成り立ちが違い、両方が重なる人もいます。自己判断をせず、気になるときは発達を専門とする医療機関に相談してください。整理はASDと回避型愛着の違いと愛着の問題と発達障害の違いにまとめています。

HSP・内向型との重なり

刺激に敏感で疲れやすい人(HSP)や、内向的な人も、人との距離を取ることがあります。こちらも愛着の型とは別の物差しです。HSPと愛着の違いも参考にしてください。

「回避依存症」「回避型愛着障害」「回避型」 — 用語の違いを整理

回避型を調べていると、「回避依存症」という言葉にも出会います。似た言葉が多いので、ここで一度だけ整理します。

言葉どこで使われるか診断名か主に何の話か
回避型(回避型愛着スタイル)成人の愛着研究いいえ頼ること・近づくことを避けやすい傾向(このページ)
回避型愛着障害検索やネット記事の通称いいえ多くは回避型愛着スタイルと同じ意味
回避依存症恋愛・自己啓発の本や記事の俗称いいえ親密さから逃げる恋人の振る舞いを指すことが多い
回避性パーソナリティ障害精神医学はい(専門家が評価)批判や拒絶へのおそれから人との関わりを広く避ける

どの記事を読めばいいか

自分や相手の傾向として回避型を知りたいならこのページ、「回避依存症」という言葉の意味と、診断名・回避性パーソナリティ障害との違いを知りたいなら「回避依存症」とはへ進んでください。回避依存症と呼ばれる相手との連絡や別れの悩みは、連絡がないときや別れるべきか迷うときの記事にまとめています。

相談の目安と、危ないときの相談先

回避の傾向そのものは病気ではありませんが、困りごとが大きくなったときは一人で抱えないでください。回避型の人はとくに、限界まで「大丈夫」と言ってしまいがちです。

相談を考えたいサイン

  • 眠れない、食べられない、気分の落ち込みが2週間以上続いている
  • お酒や仕事、ゲームなどで気持ちを紛らわす量が増えて、生活に支障が出ている
  • 大切な関係で、同じ別れ方や同じすれ違いを何度もくり返している
  • 孤立していて、困ったときに連絡できる人が一人も思い浮かばない
相談先こんなときにつながる時間
119番自分を傷つけてけががある、薬をたくさん飲んでしまったいつでも
110番/#9110(警察相談専用電話)相手から暴力や脅しを受けていて危ない110番はいつでも
いのちの電話(0570-783-556)消えてしまいたい気持ちを、誰かに聞いてほしい10時から22時まで毎日。通話料あり
自殺予防いのちの電話(0120-783-556)通話料を気にせず話したい16時から21時まで毎日。毎月10日は朝8時から24時間
まもろうよ こころ(厚生労働省)声に出すより、文字で相談したい窓口によって違う
精神保健福祉センターどこに通えばいいか、一緒に考えてほしい主に平日の昼間

自分を傷つけたくなる夜に

刃物や薬など危ない物を手の届かない所へ移し、家族のいる部屋やコンビニなど人の気配がある場所へ行き、上の番号に電話をかけてみてください。強い衝動は、しばらくすると少しずつ引いていくことが多いとされています。具体的な守り方は自分を傷つけたくなる夜にで書いています。番号と時間は2026年9月27日に公式ページで見たもので、変わる場合があります。

暴力・支配があるとき — タイプの理解より安全が先

「回避型だから冷たいのは仕方ない」と我慢しているうちに、暴言、脅し、行動の監視、お金の管理、性的な強要が起きていることがあります。これらは愛着の型で説明して受け入れるものではありません。

「無視」と「支配」を分ける

連絡の少なさや一人の時間の要求は、回避の傾向として理解できる範囲のこともあります。けれど、長い無視を罰として使う、あなたの交友関係を制限する、怒鳴る、物に当たる、という形になっていれば、それは支配の問題です。相談先は警察相談専用電話(#9110)、DV相談ナビ(#8008)へ。関係の修復より、安全の確保を先にしてください。

回避型のテーマ別ガイド — 悩みから記事を選ぶ

当サイトには回避型の記事がたくさんあります。いまの悩みに近いものから読んでください。

いまの悩みまず読む記事次に読む記事
連絡が来ない・既読スルー連絡が来ない理由回避型のLINE
本気なのかわからない本気のサイン本命と遊びの違い
距離を置かれた冷却期間ブロックの心理
別れた・戻ってきてほしい別れた後の心理戻ってくる条件
夫婦なのに他人みたい回避型の夫婦関係愛着スタイル別の夫婦関係
自分が回避型でつらい回避型の回復回避型の自尊心回復
怒りや謝れなさに困る回避型の怒り謝れない心理
浮気や体の関係の悩み回避型の浮気回避型と親密さの壁
出会い・告白回避型の出会い告白のタイミング
実際の話を読みたい回避型攻略掲示板届いた話

回避型に多い性格タイプを知りたいとき

MBTIやビッグファイブとの重なりは、愛着タイプ別に多いMBTIランキングやビッグ5と愛着で扱っています。回避型の中にある細かな違いは愛着スタイルの12のサブタイプへ。

当サイトの実数 — 診断48,423人の中の回避型

2026年9月27日の集計で、当サイトの愛着MBTI診断の回答者は48,423人でした。そのうち回避型は6,639人で、全体の13.7%です(事実)。ほかの3つは、恐れ回避型が19,711人で40.7%、安定型が14,537人で30.0%、不安型が7,536人で15.6%でした。回避の物差しが高い2つの型(回避型と恐れ回避型)を足すと54.4%で、回答者の半分を超えます。元の表は愛着×性格の実測データで公開しています。

性格のデータと突き合わせると、感情の揺れやすさ(ビッグファイブの神経症傾向)と愛着不安は r = 0.57 の関係でした(n=6,600、事実)。回避型は不安の軸が低い型なので、「揺れにくく見える」ことと、この数字は矛盾しません。ただし、揺れにくく見えることと、実際に負担がないことは別です(考察)。

集計の限界

  • この診断を受けに来る人は、恋の悩みや人間関係の迷いを抱えた人が中心で、世の中全体の縮図ではありません
  • 数問の自己回答で傾向の目安を出すもので、研究用の尺度(ECR など)や医師の評価とは別物です
  • 一人が何度も受けた回答を、すべて取り除けているわけではありません
  • 回避の傾向が強い人ほど診断を受けにくい可能性があり、回避型の割合は低めに出ているかもしれません(未確定)

よくある質問

Q. 回避型愛着障害は病気ですか?

病気や診断名ではありません。ネットでいう「回避型愛着障害」の多くは、成人の愛着研究でいう回避型の愛着スタイル、つまり人に頼ることや深く近づくことを避けやすい傾向を指します。医学の愛着障害(反応性アタッチメント症・脱抑制型対人交流症)は子どもの診断で、別のものです。

Q. 回避型の特徴を一言でいうと?

不安になったとき、人に近づくより一人で処理するほうを選びやすい傾向です。近づかれると窮屈さを感じる、弱みを見せにくい、関係が深まる節目で距離を取る、といった形で表れやすくなります。感じていないのではなく、感じたものを表に出さずに片づける方法を身につけている、と考えられています。

Q. 回避型はなぜなるのですか? 幼少期が原因ですか?

幼いころの養育者との関わりは要素の一つですが、それだけでは決まりません。研究では親の敏感さと子の愛着の結びつきは中程度で、大人の愛着には友人関係の質なども関わっていました。その後の恋愛や喪失、文化の影響も考えられるため、親や自分を責める材料にはしないでください。

Q. 回避型の割合はどのくらいですか?

測り方によって違いますが、大人の3分類の研究では回避型はおよそ4人に1人(この「回避型」には恐れ回避型も含まれます)でした。当サイトの診断48,423人では、拒絶回避型にあたる回避型が13.7%、恐れ回避型が40.7%です。当サイトには恋愛の不安に悩む人が多く訪れるため、一般の分布とは異なります。

Q. 回避型の男性と女性で特徴は違いますか?

平均すると男性のほうが回避がやや高いことが、大規模なメタ分析や長期の追跡研究で報告されています。ただし男女の分布は大きく重なっていて、回避の高い女性も多くいます。表れ方の違いは、育てられ方や社会の期待の影響も受けると考えられます。

Q. 回避型は治りますか? 治し方はありますか?

病気ではないので「治る」という言い方は合いませんが、型は変わりえます。回避は年齢とともに下がる傾向があり、安定した関係の経験も関係していました。本人ができることは、ブレーキに気づく、離れる前に一言残す、小さく頼る練習をする、などです。心理療法で回避がどう変わるかは研究でもまだはっきりしておらず、効果を約束することはできません。

Q. 回避型チェックで当てはまる数が多ければ回避型ですか?

いいえ。当てはまる数で型は決まりません。チェックは、どの場面で、誰との関係で、どのくらい困っているかを整理するための道具です。一つだけでも大切な関係がくり返し壊れているなら取り組む価値があり、多くても生活に困っていなければ持ち味の一部かもしれません。

Q. 回避型と恐れ回避型、回避依存症はどう違いますか?

回避型は見捨てられ不安が低く、一人の時間で本当に落ち着く傾向、恐れ回避型は不安も高く、一人でほっとしながらも寂しさを抱える傾向です。回避依存症は恋愛の本や記事で使われる俗称で、診断名ではありません。言葉の違いは「回避依存症とは」の記事で詳しく整理しています。

出典と確認範囲

本文の各段落に出典を添えています。ここではまとめて掲載します(2026年9月27日確認)。

  • 医学の愛着の障害: National Institute for Health and Care Excellence. Children's attachment: attachment in children and young people who are adopted from care, in care or at high risk of going into care(NG26)。日本語の病名は、2023年刊行の DSM-5-TR 日本語版(医学書院、用語監修は日本精神神経学会)に従いました。
  • 尺度と分類: Brennan, Clark & Shaver(1998)『Attachment Theory and Close Relationships』所収の章 / Bartholomew & Horowitz(1991)JPSP 61巻2号 / Fraley, Hudson, Heffernan & Segal(2015)JPSP 109巻2号 / Hazan & Shaver(1987)JPSP 52巻3号、(1990)JPSP 59巻2号 / Mickelson, Kessler & Shaver(1997)JPSP 73巻5号。
  • 不活性化と恋愛での行動: Dozier & Kobak(1992)Child Development 63巻6号 / Fraley & Shaver(1997)JPSP 73巻5号(Fraley による解説)/ Simpson, Rholes & Nelligan(1992)JPSP 62巻3号 / Li & Chan(2012)European Journal of Social Psychology 42巻4号。
  • 男女差・年齢・変化: Del Giudice(2011)Personality and Social Psychology Bulletin 37巻2号 / Chopik, Edelstein & Grimm(2019)JPSP 116巻4号 / Waters ほか(2000)Child Development 71巻3号 / Roisman ほか(2002)Child Development 73巻4号。
  • 原因と割合: Ainsworth ほか(1978)『Patterns of Attachment』/ De Wolff & van IJzendoorn(1997)Child Development 68巻4号 / Verhage ほか(2016)Psychological Bulletin 142巻4号 / Fraley, Roisman ほか(2013)JPSP 104巻5号 / van IJzendoorn & Kroonenberg(1988)Child Development 59巻 / Bakermans-Kranenburg & van IJzendoorn(2009)Attachment & Human Development 11巻3号。
  • 心理療法と心の不調: Taylor, Rietzschel, Danquah & Berry(2015)Psychotherapy Research 25巻2号 / Zhang ほか(2022)JPSP 123巻5号(論文PDF)。JPSP は Journal of Personality and Social Psychology の略。
  • 電話・窓口: いのちの電話の番号と時間、まもろうよ こころ、精神保健福祉センター一覧、DV相談ナビは、いずれも公式ページで9月27日に見たものです。
  • 当サイトの実数: 愛着×性格の実測データ(2026年9月27日時点)。
  • この記事は情報提供を目的とした読み物で、診断や治療に代わるものではありません。監修: 臨床心理士。

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自分の回避の強さを、まず数字で知る

回避型かどうかは、不安と回避の2つの軸で見ると整理しやすくなります。自分の位置を知ることが、近づき方を選び直す最初の一歩です。

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📋 この記事について
執筆・編集
愛着MBTI編集部(一般向けの自己理解情報を制作)
監修
臨床心理士 大金令弥。運営・編集責任者本人が監修しています。監修は、タイプの推定や診断の精度を実証するものではなく、医学的な診断・治療ではありません。
最終更新
2026年10月24日
根拠の扱い
本文中に個別の出典リンクがある記述のみ、その資料に基づく説明です。出典が示されていない記述には編集部による整理・解釈が含まれ、研究で確認された事実を示すものではありません。タイプ判定は傾向の整理であり、個人の行動や将来を言い当てるものではありません。
ご注意
本記事は医学的な診断・治療にあたるものではありません。気分の落ち込みや対人関係の困難が続く場合は、医療機関や心理カウンセリングへのご相談をご検討ください。

🔗 本記事のデータ・図表を引用する際は、出典として「愛着MBTI(mbti-svaf.com)」を明記のうえ、該当ページへのリンクをお願いします。